BLOGブログ

国際協力における「言語(ことば)」の力

目次

  1. 「ODA(政府開発援助)」とは
  2. 開発途上国への協力
  3. 翻訳のニーズはどこにあるか
  4. ODA事業において、サン・フレアができること

国際協力が活発となっている日本ですが、その活動において様々な国の「ことば」でコミュニケーションを取る必要性が生じます。その中で「翻訳」という作業は付き物となりますが、この記事では、ODA事業に絡めて、国際協力において翻訳、ひいてはサン・フレアが担うものは何であるかを紹介します。

「ODA(政府開発援助)」とは

外務省のホームページに、「ODA(Official Development Assistance(政府開発援助))」とは、「開発途上地域の開発を主たる目的とする政府及び政府関係機関による国際協力活動」のための公的資金をいうと記されています。

ODAが金銭あるいは資産を指すということは、意外に知られていないかもしれません。さらにこの資金には、対象となる開発途上国、新興国への贈与だけでなく、貸付(円借款)、技術提供、人的資源なども含まれます。

2022年の日本のODA事業の実績は、2兆2,968億円に上りました。これは、アメリカ、ドイツに次ぐ第3位です。日本がこれほどまでに国際協力・支援に力を注ぐ理由には、同じ人間としての共感、また歴史的な支配・被支配関係から生じる責任という理念、動機に基づいていると言われています。しかしながら、元をたどると、戦後、日本自身がアメリカや世界銀行をはじめとする国際社会からの支援・融資を受けながら、再建・復興を成し遂げたという背景があります。

開発途上国への協力

「開発途上国」というと少数とイメージしがちですが、現在、世界196の国・地域のうち146、実に全世界の約74%が「開発途上国」と言われています。経済や産業が発展し、日々の食べ物や教育、医療を十分に受けられる先進国のほうが圧倒的に少ないのが現状です。

日本の開発協力、国際協力の窓口を担っているのがJICA(Japan International Cooperation Agency(独立行政法人国際協力機構))です。JICAでは、途上国におけるインフラ整備・構築、地域産業、人材育成のほか、平和構築や統治、法整備などの民主化および国づくり支援など、地域や国ごとの課題、問題やニーズに即した幅広い支援・推進を展開し、資金や技術の提供をおこなっています。さらには、自然災害など地球規模の問題にも取り組んでいます。

日本国内では、途上国の国づくりの担い手となる人材を「研修員」として招聘し、技術や知識の習得を図る研修員受入事業を実施しています。日本全国のJICA研修センターを拠点とし、120を超える国々から年間2万人もの人材を受け入れ、インフラ整備、産業開発、地域振興、都市・地域開発、公共政策・地方行政、保健医療・社会保障、農畜業・食品、教育、水資源、公害防止(排水対策、ゴミ処理技術)、防災、環境管理(地球温暖化対策、自然環境保全)など、多岐にわたる分野で育成支援をおこなっています。

翻訳のニーズはどこにあるか

いまだ「開発途上国」と位置付けられる世界の4分の3にあたる国々と日本がODA事業を展開するには、必然的に越えなければならない壁があります。それは「言語(ことば)」です。

前述の研修員受入事業の講義で実際に使用されるテキストは、各国から受け入れる研修員の方々の母国語、時には第二言語に翻訳することとなります。研修コースの専門分野は多岐にわたることから、研修委託機関、実際に講義をおこなう政府関係機関、地方公共団体およびその関係機関などの行政機関、研究機関、民間企業や大学の専門講師とも綿密に打ち合わせのうえ、研修員の方々にとってわかりやすく、講義ですぐ使用でき、なおかつスムーズに進行させることができる外国語版テキストの作成が必要となります。

また、コロナ禍においては、訪日できない中でも講義が受けられるように、講義動画の字幕やナレーションの翻訳および編集、外国語音声埋め込みなどによるオンライン研修用テキストの制作もありました。

さらに、海外(東南アジア、中東、アフリカ、南米などの途上国)で地域・国ごとの現状やニーズに即した支援をおこなうには、まず現地で実施可能性調査や法規制調査をおこない、計画を練ります。その段階では調査報告書、計画書が作成され、翻訳が必要となります。

それを踏まえ事業・プロジェクトとして採択されると、民間企業とも連携し、入札、設計・工事、運営と展開し、引合書・仕様書・契約書(入札)、図面・施工計画書・要領書(設計・工事)、運転マニュアル・作業手順書(運営)など、分野、ドキュメント形式ともに専門的な資料が翻訳されます。

ODA事業において、サン・フレアができること

外務省は日本の開発協力・支援の目的・意義に関して「開発途上国の安定と発展に貢献し、望ましい国際環境を形成することは、日本国民の利益の増進をもたらし、日本の平和国家としての歩みを実戦することである」と記しています。

サン・フレアでは半世紀にわたり、90以上の言語実績をもって、前述のODA事業に関連する文書の「翻訳」を担ってきました。今後も、その「言語(ことば)」の商材で、開発の支援と途上国の発展に貢献していきます。

サン・フレア コーポレートサイト

サン・フレアのサービスについてはコーポレートサイトをご覧ください。

サービス 例:翻訳、チェック、校正、編集、動画字幕、音声合成 etc.
言語実績 例:英語、フランス語、スペイン語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語 etc.

お問い合わせはこちら

翻訳サービス・各種制作サービスに関するお問い合わせはこちらのフォームよりお願いいたします。

お問い合わせフォームへ
一覧に戻る
DOWNLOAD FAQ