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UI翻訳・ローカライズの注意点や重視すべきポイント

目次

  1. UI (User Interface) とは?
  2. UI翻訳・ローカライズの重要性
  3. UI翻訳で高い品質を求めるべき理由
  4. UI翻訳時の注意点
  5. UI翻訳時に重視すべきポイント

ソフトウェアやアプリの海外版を開発する際、UIの翻訳・ローカリゼーションでは、一般的な文書・ドキュメントの翻訳以上に注意すべき点が多くなっています。この記事では、実際の翻訳の際に注意すべき点や重視すべきポイントを解説します。

UI (User Interface) とは?

まずUIとは「ユーザーインターフェイス」 (User Interface) の略であり、エンドユーザーがソフトウェアやアプリを操作するための「接点」のことを指します。具体的には、画面に表示されるテキストやアイコン、そのほかソフトウェアを使用しているときに流れる音声なども含まれます。

UIが重要な理由

UIが重要な理由は、UIの善し悪しがソフトウェアやアプリの「使い勝手」に直結するからです。せっかくソフトウェアに備わっている機能が素晴らしくても、操作性などが悪ければ品質に対する評価が下がってしまいます。
そして前述の通り、ソフトウェアやアプリで表示する文字・文章もUIに含まれるため、表示するテキストの内容はしっかり精査する必要があります。

UI翻訳・ローカライズの重要性

日本で多くのユーザーを獲得しているソフトウェアやアプリであっても、海外版およびグローバル版の開発の過程でUIのテキスト翻訳に失敗すると、日本国内と同じような成功を果たせないリスクが高まってきます。
ソフトウェア内のテキスト翻訳の品質が悪いと、海外ユーザーはそのソフトウェアを使うことにストレスを感じてしまい、利用し続けるユーザーの比率は、日数が経過するごとに低くなってしまいます。

UI翻訳で高い品質を求めるべき理由

もう少し詳細にUI翻訳で高い品質を求めるべき理由を整理して説明していきます。

日本語版UIのクオリティの高さが再現できなくなる

表示したい内容に対する文字・単語の選び方が的確であり、パソコンやスマートフォンで表示した際に「テキストの切れ」なども発生しないようしっかりと配慮されていれば、UIに対して好意的な評価をおこなうユーザーが増えます。
しかし海外版を開発する際、表示したい内容に対してその国の言語での文字・単語の選び方が的確ではないと、機能以前に、その言語のネイティブスピーカーからのUIに対する評価が一気に低くなります。

ソフトウェア・アプリの顧客満足度に直結する

UI翻訳の品質の低さは、UIに対する評価だけではなく、そのソフトウェアやアプリに対する「顧客満足度」全体に影響します。
顧客満足度が下がると、前述の通り、ソフトウェアやアプリの利用継続率は下がり、悪い口コミが広がると新規ユーザー獲得の阻害要因にもなります。また、ユーザーからの問い合わせなども増え、顧客対応のコストが増えてしまうことも特筆すべき点と言えます。

ブランド全体に対する信頼度にも影響する

企業が複数のソフトウェアやアプリを展開している場合、1つのソフトウェアのUI品質の低さがブランド全体の信頼度にも悪影響を与える点をしっかりと認識しておくべきです。
特にUI翻訳の品質の低さは、その国での展開を軽視しているという印象をエンドユーザーに与えかねません。そういったリスクを回避するためには、ある程度の費用がかかったとしても、翻訳の精度を高める必要があります。

UI翻訳時の注意点

続いて、UIのテキストを翻訳するときの注意点について解説します。主なポイントは4つあります。

表示文字数に注意

ソフトウェアやアプリ上において、該当箇所の表示スペース内に収まるよう翻訳することが重要です。そして「パソコン版」「スマートフォン版」「タブレット版」などがある場合は、それぞれ表示スペースの大きさが異なる場合もあるため、場合によっては同じ文章でも翻訳内容を微調整する必要があります。
一般的には、表示スペースの視点から見ればパソコン版が最も余裕があり、スマートフォン版ですとかなり文字数が制限されるケースがあります。例として、パソコン版では12byte(半角で12文字)まで表示できるテキスト部分が、アプリ版では8byte(半角で8文字) まで、といった具合です。

コードの消去によるトラブルの回避

ソースコードの中に、画面上に表示されるテキスト部分が含まれる場合、翻訳したテキストを該当箇所に上書きする必要があります。
その際、誤って翻訳部分とは関係がないコードを消去してしまうなどのトラブルが起きないようにする必要があります。

文脈がない単語の翻訳

一般的な文書やドキュメントの翻訳とは異なり、ソフトウェアやアプリ上では「単語単独」で的確な翻訳をしなければいけないケースも少なくありません。
「文章」であれば「文脈」が存在しており、それをヒントに翻訳担当者は該当箇所に関して的確な訳語を選びやすいですが、単語単独で翻訳する際にはそうした文脈的なヒントがありません。

機械翻訳・AI翻訳に頼る危険性

前述の通り、ソフトウェアやアプリ上での単語単独での翻訳は難易度が高くなってきます。表示箇所に関連する機能や出力される内容などをしっかりと理解していなければ、誤解を招くような訳語を充ててしまいかねません。
そういった観点から、近年普及しつつある「機械翻訳」や「AI(人工知能)翻訳」をUIの翻訳やローカライズに安易に利用するのはリスクがあります。AI翻訳などは過去の学習データから確率的に正しい訳語を探し出すため、文脈にそぐわない訳語へ翻訳されてしまう可能性があります。

UI翻訳時に重視すべきポイント

続いて、UI翻訳時に重視すべきポイントを3つ紹介します。

表記スタイルの精査・統一

同じソフトウェア内で表記スタイルの統一を図ることは非常に重要です。つまり「表記の揺れ」を無くすことが求められます。表記の揺れがあると、単語一つ一つの表記にこだわっていないことが露呈し、そのソフトウェアの信頼性が損なわれます。
たとえば「ユーザー」なのか「ユーザ」なのか、「コンピューター」なのか「コンピュータ」なのか、といった具合です。同じソフトウェア内だけではなく、自社で展開する別のソフトウェアと表記を統一することも必要です。

丁寧な表示・動作確認

実際に選んだ訳語をソースコード上で差し替え、ソフトウェアやアプリ上で表示や動作確認をしながら翻訳作業を進めていくことが求められます。その際、開発エンジニアと密に連携することが必要なシーンもあります。
また翻訳作業を開始する前に、ソフトウェアのマニュアルや、スクリーンショット画像で完成形のイメージを俯瞰して把握しておくことも大切です。UI実装後のやり直しのリスクを減らし、UI翻訳をスムーズに完了させることにつながります。

ネイティブによるチェック

翻訳後の単語・文章が適切かどうか、その言語のネイティブスピーカーによるチェックは必ず必要になります。
海外版のソフトウェアを実際に利用するのはその言語のネイティブであるため、翻訳の段階でネイティブスピーカーの目を通して、訳語として違和感がないか、読みやすい翻訳になっているかなどの確認は重要です。

UI翻訳はサン・フレアに相談・依頼を

この記事では、UI翻訳・ローカライズにおける注意点や重視すべきポイントを解説してきました。
UI翻訳の品質はそのソフトウェアの使い勝手、またはブランド全体の信頼度にも影響するため、海外版を展開する際はコスト削減などを目的に無理に自社で翻訳を済ませようとせず、しっかりと予算を割り当て、UIの翻訳を得意とする翻訳会社に依頼するのが賢い選択であると言えます。
サン・フレアではUI翻訳・ローカライズで豊富な実績があり、正確かつ読みやすい翻訳により、高い翻訳品質を実現できます。ソースデータを提供していただければ、プログラムを破損することなくUI翻訳を実施でき、海外版の展開をしっかりと支えさせていただきます。
UI翻訳・ローカライズをご検討の際は、ぜひサン・フレアにお問い合わせください。

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