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昨今は働き方の変化やテクノロジーの急速な発展により、あらゆるメディアも進化を続けています。ますます需要が拡大する、動画メディアもそのうちの1つです。イベントやセミナー研修などにおいても、動画を使う機会が増えたという方も多いのではないでしょうか。実際の動画作成の際に欠かせないのが、音声による情報です。これまでは人によるナレーションを動画に乗せることが一般的でしたが、最近は音声合成を利用する方も増えてきました。この記事では、人によるナレーションと音声合成の特徴や違い、それぞれがどういった内容の動画に利用されているのかなどをご紹介します。
ナレーションと音声合成の違いって?
人によるナレーションと音声合成とでは、どのような違いがあるのでしょうか。まず人によるナレーションは聞きやすく、耳に残ることが大きな魅力のうちの1つです。プロのナレーターの声は耳馴染みがよく、読み方などにも変化をつけられるので、視聴者を惹きつけるような作品に仕上がります。一方、音声合成はテキストデータを機械的に読み上げて音声化します。収録を必要とせず、パソコン1つあれば音声の作成が可能です。そのため、できるだけ制作期間を短縮したい、費用を抑えたいといった希望がある場合には、音声合成を使うケースが増えています。
人によるナレーションの特徴を詳しく解説
ここからは、ナレーションと音声合成とどちらを採用すべきか悩んでいる方に、それぞれの特徴をより深く掘り下げていきます。まずは、人によるナレーションについて見ていきましょう。
訴求力が高い
プロのナレーターは感情の込め方や抑揚、アクセント、間の取り方など、原稿の隅々まであらゆる調節を行いながらナレーションをすることが可能です。抜群のタイミングで気持ちのこもったナレーションが流れると、それがたった一言だとしても、視聴者に大きなインパクトを与えます。動画を見終わった後も記憶に残るような、訴求力の高い作品に仕上げることができるのです。
雰囲気に合ったナレーションをつけることができる
例えば真冬の温泉の動画と南国の海の動画では、雰囲気も大きく異なるでしょう。プロのナレーターはその動画の雰囲気に合うよう、読み方や声の出し方を変えながらナレーションをおこなうことができます。「リラックスできるイメージ」や「弾むような楽しいイメージ」など、視聴者に与えたいイメージを踏まえながらナレーションをつけることで、より視聴者に深い印象を与える動画につながるのです。
個性を生かしたナレーションができる
当然のことながら、ナレーターにはそれぞれ声質や声色の特徴があります。プロの高いスキルと声の高さ・低さ、クリアボイス・ハスキーボイスなど各々の性質を活かすことで、一度聞いたら忘れられないようなナレーションを入れることも可能です。また、特徴的なナレーションを入れることによって、動画に興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
音声合成の特徴を詳しく解説
ここ数年で注目が高まっている音声合成ですが、実はその歴史は古く、初の機械式合成音声機の登場は1700年代後半でした。以降、音声合成技術は進化を遂げ続け、2000年代にはスマートフォンの普及やボーカロイドの流行などに伴い、私たちの日常的な生活にも溶け込んでいくようになりました。近年は目覚ましい発展を見せるAI技術により、音声合成の技術も大きく向上していますが、その使い方には押さえておくべきポイントが存在します。ここでは、音声合成の特徴と内容を深く見ていきましょう。
時間やコストの短縮につながる
ナレーターにナレーションを依頼した場合、スタジオの手配やスケジュール調整といった業務が発生します。さらに、収録後の差し替えや録り直しが発生するたびに、上記のようなセッティングが必要となります。音声合成を利用した場合はそういった手順は必要なく、ソフトがあれば手軽にナレーションの作成ができます。また差し替えや録り直しに関しても、データ上の該当箇所をパソコンで修正すれば完成します。そういった意味でも、時間やコストの削減につながるといえるでしょう
アクセントやイントネーションの点では人と違いがある
昨今ではAI技術が発展し、より人の発声に近い音声合成も存在しています。しかしあくまでも機械であるため、人によるナレーションと比べてみると、アクセントやイントネーションにどうしても差が出てしまいます。また、緩急をつけたり、トーンを変えたりすることや、感情を込めて読み上げることもできないため、心に響くようなナレーションの作成は難しいとされています。固有名詞やオリジナルの企業コンセプトといった特有の表現に関しては、微妙なエンジニアリング処理によって自然な形に近づけることも可能です。しかし、音声合成を使って人によるナレーションに近づけようとすればするほど、多くの時間とコストがかかる傾向にあります。結果的に人によるナレーションを収録したほうがシンプルで費用も抑えられる場合もあるため、動画の用途によって使い分ける必要があるでしょう。
ナレーションと音声合成は、それぞれどんなシーンで使われている?
ここまで、人によるナレーションと音声合成の特徴や違いをご紹介しました。では実際に、それぞれどのようなコンテンツで活用されているのか、例を見てみましょう。まず人によるナレーションは、記憶に残りやすくアピール力が高いため、製品プロモーションやブランドのイメージムービーなどに起用される傾向にあります。また、動画の方向性に合わせた内容にできるので、ドラマティックな内容の作品にも向いているといえます。音声合成は、カーナビや交通情報など、読み上げるデータの数が膨大かつ更新が頻繁な動画での活用例が挙げられます。またe-Learningや社内研修動画など、短い納期で多数の動画を制作することに重点を置いたコンテンツでの導入例も増えているようです。しかし、人によるナレーションと比べると、どうしても機械的な印象を受けてしまうでしょう。そのため、動画の内容によってどちらが合っているのか、慎重に検討する必要があるでしょう。
プロのナレーションも音声合成も、サン・フレアへお問い合わせください
サン・フレアでは会社案内から商品紹介、展示会映像にWebコンテンツ映像まで、業種・業態を問わず幅広い分野の動画制作に携わっています。海外向け動画の多言語対応や、海外から日本に向けた動画の翻訳・ナレーションもワンストップで行います。これから展開したい動画にプロのナレーションをつけるべきか、音声合成をつけるべきか悩んだら、ぜひサン・フレアへお問い合わせください。お客様にしっかりとヒアリングを行い、イメージやご要望に沿った内容をご提案させていただきます。