青と緑に境界のない言語、左右がなく方角を使って表わす言語、
生物と非生物、または数えられるものと数えられないものを厳密に区別する言語、…
言語は人間の思考や認識と密接に結び付き、その世界観に影響する
“言語体系と言語行動には、常に人間存在の本質と社会の様相が映し出される。例えば、人間の認知機能、個人の思考や感情、文化や歴史、権力やイデオロギー、あるいは民族性… 規則的と思えば時に不規則で、単純と思えば時に複雑な、現実世界を反映する「言語の秩序」に美しさすら感じるなら、記述された言語は芸術的である。すなわち、言語は時にある種のメタファを伴って、最も興味深い理想的な創造として現れる。
―― アカウントマネージャー 吉野 弘泰
多くの言語を
探求すること。
多言語翻訳の
ヒント。
私が在籍するサン・フレアは、多言語の翻訳に注力する翻訳会社です。
言語が思考に影響するという「サピア=ウォーフの仮説」、そして言語相対論には様々な立場がありますが、人々と社会にとって言語の重要性には疑いの余地はありません。世界には約6,000以上の言語があると言われており、世界の多様性の象徴でもあります。
だからこそ「言語はコミュニケーションの道具」という考え方を超えて、異文化・外国語に対する様々な知識と強い探求心を持つことが必要となってきます。私も自身の感性から言語には特別な想いがあり、幅広く関心を向けてきました。
多くの言語の存在を知り、それを使う人と社会を想う。
言語に深い造詣を持った「多言語パーソン」である社員がサン・フレアの強みです。
多言語パーソン
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カブロル エドゥアル
多言語品質管理
- スペイン語
- カタルーニャ語
- フランス語
- ギリシャ語
- イタリア語
言語は異文化をつなぐ架け橋です。「社会」と「言葉」は相互に関係しており、人は自分の言語に存在する言葉によってのみ、事象を認識・理解することができるのです。新しい言語を学び話す時、我々は異なる世界と文化を発見し、人間として成長できます。今日の社会では、多言語を操る人材がそれぞれの背景や能力を生かし、マルチカルチャーを維持することが重要なのです。
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SAMIZU
リソース開拓
- フランス語
“If you talk to a man in a language he understands, that goes to his head. If you talk to him in his own language, that goes to his heart..~相手が理解している言葉で話せば相手の頭に届く。相手の母語で話しかければ相手の心にまで届く。By Nelson Mandela”そして相手の心に届けば物事が自然に動き出す。そういうことを日々身をもって実感しています。
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金 明柱
プロジェクトマネージャー
- 中国語
- 韓国語
言語ごとに面白さがあり、例えば、中国語は同じ繁体字でも地域によって微妙に異なります。シンハラ文字は丸くてかわいらしく、アラビア文字は右から書く。位取りでカンマを使うか、ピリオドやスペースを使うか、ピリオドの形も国や言語で違ってきます。20言語ほど担当しましたが、次に扱う言語を考える度にわくわくしています。
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チョウミョウ
ITエンジニア
- ビルマ語
- 韓国語
- マレー語
- タイ語
国際的なコミュニケーションツールとして英語は不可欠ですが、各国の文化・市場・トレンドをより深く知るうえで、ローカル語の役割はツール以上に大きい。市場のプロであり続けるため、マイナー言語にも力を入れることが必要だと思います。
150の言語から
世界を知る。
世界の成り立ちに関心のあった私にとって、言語はあらゆる概念を様々に解釈し、その本質を追求するための芸術的な存在でした。高校生の時に様々な言語や文化に触れ、人や社会との繋がりに気付いたことが始まりです。その後しばらく言語への探求心は私の生活そのもので、大学では言語学を専攻して言語の文法や理論、認知や社会との関係性、言語獲得と言語教育などを幅広く学んだり、ウズベキスタン、カザフスタン、リトアニアといった国の大学や語学学校を一人で回り、ロシア語とカザフ語の語用論研究、少数言語であるカラカルパク語の話者意識の調査、イディッシュ語に関連する史跡調査などを行ってきました。それは単なる学術的な興味というものでなく、多様で複雑な世界の在り方を理解するためでした。そうして、私が今までに学習した言語は150を超えます。
- 日本語
- 与那国語
- 満洲語
- ウイルタ語
- エヴェンキ語
- ウデヘ語
- モンゴル語
- ブリヤート語
- カルムイク語
- トルコ語
- オスマン語
- アゼルバイジャン語
- 南アゼルバイジャン語
- タタール語
- バシキール語
- チュヴァシ語
- カザフ語 / キルギス語
- カラカルパク語
- カラチャイ・バルカル語
- クリミア・タタール語
- ウズベク語
- 現代ウイグル語
- サラール語
- サハ語(ヤクート語)
- ドルガン語
- ハカス語
- ショル語
- トゥヴァ語
- フィンランド語
- エストニア語
- カレリア語
- イングリア語
- 牧地マリ語
- エルジャ語
- コミ語(コミ・ジリエーン語)
- ハンガリー語
- マンシ語
- ツンドラ・ネネツ語
- ガナサン語
- コリマ・ユカギール語
- イテリメン語
- 英語
- 西フリジア語
- オランダ語
- アフリカーンス語
- ドイツ語
- ヴィラモヴィアン語
- イディッシュ語
- ルクセンブルク語
- デンマーク語
- スウェーデン語
- ノルウェー語(ブークモール)
- フェロー語
- フランス語
- スペイン語
- ラディーノ語
- アイルランド語
- ウェールズ語
- スコットランド・ゲール語
- ロシア語
- ポーランド語
- チェコ語
- セルビア語
- クロアチア語
- ボスニア語
- スロヴェニア語
- ブルガリア語
- マケドニア語
- アルバニア語
- 現代ギリシア語
- 東アルメニア語
- ヒッタイト語
- ペルシア語
- ダリー語
- タジク語
- ブハラ語
- 中央クルド語(ソラニー)
- 北部クルド語(クルマンジー)
- パシュトゥ語
- オセット語
- ヒンディー語
- ウルドゥー語
- パンジャーブ語
- グジャラート語
- ネパール語
- シンド語
- ベンガル語
- ロヒンギャ語
- シンハラ語
- ディヴェヒ語
- アディゲ語
- カバルド語
- アブハズ語
- チェチェン語
- 中国語
- 台湾語
- ビルマ語(ミャンマー語)
- 彝語
- チベット語
- ベトナム語
- クメール語
- タイ語
- ラオ語
- タミル語
- マラヤラム語
- カンナダ語
- マレー語
- インドネシア語
- テトゥン語
- キリバス語
- マーシャル語
- フィジー語
- フィリピン語
- ヒリガイノン語
- マダガスカル語
- アラビア語
- 現代ヘブライ語
- ソマリ語
- アチョリ語
- ザルマ語
- エウェ語
- マンディンカ語
- バンバラ語
- ウォロフ語
- プル語
- スワヒリ語
- ルガンダ語
- キニャルワンダ語
- ショナ語
- ズールー語
- コーサ語
- 北ンデベレ語
- ソト語
- リンガラ語
- ジュー・ホアン語
- イヌクティトゥット語
- 西グリーンランド語
- 中央アラスカ・ユピック語
- アレウト語
- トリンギット語
- ブラックフット語
- 東部クリー語
- マサチューセット語
- チェロキー語
- 海岸ツィムシアン語
- サーニッチ語
- 古典ナワトル語
- キチェ語
- ユカテコ語
- ミスキート語
- アイヌ語
- ニヴフ語
- 韓国語
- バスク語
- ハイダ語
- カーボベルデ・クレオール語
- エスペラント
- イド語
- ノヴィアル
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サン・フレアについて
多言語翻訳を可能にする
サン・フレア
サン・フレアにはそれぞれの立場で業務を担う多言語パーソン、言語の専門家である翻訳者といった「個」の力が集まっています。多言語翻訳には英語の翻訳とは全く異なる難しさがあり、翻訳が求められる場面は言語と同じくらい多様です。実際にそれに応えられるのは、長年の実績と経験を持つ翻訳会社だけです。
翻訳会社サン・フレアの特徴
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01
ノウハウ蓄積50年にわたる翻訳年数
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02
多様な実績90言語以上の翻訳実績
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03
豊富なリソース6,000名以上の登録翻訳者
多言語社会の意義を考える
あらゆる言語をつなぎ、
あらゆる人と社会をつなぐ
通じるから英語で十分?
話者の少ない言語は役に立たない?
ところで、多言語を扱う理由とは何でしょうか。翻訳には「言葉の壁」をなくし情報のやり取りを助ける役割がありますが、実際に現代の国際社会で最も重要かつ効率の良い言語は間違いなく英語であり、英語で事足りる場面は多いです。しかし、英語の使用により加速するグローバリズムはその利便性と本来の理念に反し、多様性の淘汰と不平等の拡大という歪んだ構造を生み出している実情があります。言語は個や集団を形成するアイデンティティや文化であって、それを扱う際には単に通じれば良いのではなく、言語のすぐれて社会的な側面にも配慮しなければいけないのです。
英語のような大言語の使用が拡がり、少数言語が衰退・消滅していく。役に立つ言語が使われるのは自然の成り行きとして、多くの人はその状況を問題視しません。例えば、日本語話者と英語話者との間では英語が使われることが多いですが、しばしば日本語話者側に英語を学ぶ努力が求められます。逆に、日本語話者が韓国に行って日本語が幾らか通じることに疑問を感じる人は少ないでしょう。
人々は自ら大言語を選択しているし、少数言語の学習が制限されているわけでもない。平等性は保障されているようにも思われますが、これが本当に自然な選択であるなら、特定の言語の使用が拡大することはありません。私たちはなぜ英語を積極的に使ったり、英語で物事を済ませようとするのか。言語の選択には実は様々な政治的・経済的・心理的な圧力が影響していて、それは国家語と少数言語の関係に見られるように、社会階層的な上下関係(ヒエラルキー)の構造を成しています。
言語はあらゆる情報、そして社会と繋がるための重要なツールであるため、大言語のメリットやその優位性は明白であり、その話者は”特権”を持っていると言えます。少数言語の話者はその権利を得るために自発的に大言語を選択するようになりますが、そのためには母語を捨てて大言語を学ぶという多大な労力が必要になるのです。言語の使用空間は権力に支配されており、まさに「言語ヘゲモニー」と呼べるような状況が作り出されています。しかし、こうした文化資本に伴う恒常的な差別は見えにくく、多くの場合に気付くことすらできません。
私たちは言語の不平等性を無視してしまいがちですが、国際的なコミュニケーションにおいて英語が優先されることは当たり前ではないという意識も必要です。公私の領域で言語を“自由”に選択することに関する基本的人権として「言語権」という考え方があります。多言語環境を用意することは多くの人々に情報へのアクセスを可能にするのみならず、言語の使用状況に対して批判的・懐疑的に問題を提起するかもしれません。私たちが海外へ向けて日本語で書き、海外の文書が現地語で書かれていてもよいのです。だからこそ多言語翻訳が必要であり、その役割は単なる経済的な利便性を超えて、国際社会の中で人々の自己表現と他者理解を促進するという可能性を孕んでいます。
“言語を学ぶことは人と社会の有り様に思い巡らすことである。素晴らしい絵画を眺めるような、深い海の底にゆっくりと沈んでいくような耽美な時間である。高度に文明化された社会、つまり過度に複雑化された現代社会では、私たちは難解で過剰な概念に悩まされ、漠然とした不安に包まれている。ただ、多くの言語を通して思考の制限を取り払い、現実世界の物事の本質を再構築することによって世界との関わり方を再考できる。そうしてアート(言語)に向き合う時、あらゆる不安は涵養され、私はやっと自由に振舞える。
―― アカウントマネージャー 吉野 弘泰